床ずれを防止するために、マットレスは正しいものを選びましょう。
その人の身体の特徴や症状に合ったマットレスを使用することによって、床ずれリスクを軽減することができます。
以下の手順を参考に、床ずれリスクに合わせて、マットレスを選びましょう。
- (1)床ずれのなりやすさを調べます
- 床ずれ発生のリスクアセスメントには「OHスケール」をお勧めします。「OHスケール」なら、4つの状態を観察するだけで80もの状態を調べたに等しい正確な判定ができます。しかも、初めての方でも簡単に判定ができます。
- (2)OHスケールを活用しましょう
- 次の質問に答えて床ずれの「なりやすさ」を採点しましょう。 ※簡単な表現にしてあります。
Q1ベッドの上で寝返りしたり、動いたりできますか?
- ・動ける0点
- ・どちらでもない1.5点
- ・動けない3点
Q2お尻の骨の飛び出し具合は次のうちどれですか?
※仙骨:骨盤の中央にある尾骨の上部の骨
- ・正常0点
- ・軽度・中等度1.5点
- ・高度3点
Q3むくみはありますか?
- ・いいえ0点
- ・はい3点
Q4関節が硬くなって手足を伸ばしにくいですか?
- ・いいえ0点
- ・はい1点
合計点数は何点でしたか?
1点でもついた人は、床ずれになりやすい人です。
また、点数が高い人ほど床ずれになりやすい人です。
- (3)合計点数でマットレスの目安をつけます
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- 0
点 - 床ずれになりにくい
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- ●マットレスの目安
- 布団、ベッドマットレス
- ●アルファプラシリーズの場合
- アルファプラ すくっとRe
- 1〜3
点 - 少し床ずれになりやすい
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- ●マットレスの目安
- 体圧分散式マットレス
(静止型 厚さ10cm未満) - ●アルファプラシリーズの場合
- アルファプラ すくっとRe
アルファプラ L
- 4〜6
点 - 床ずれになりやすい
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- ●マットレスの目安
- 体圧分散式マットレス
(静止型 厚さ10cm以上)
上敷き型
エアマットレスなど - ●アルファプラシリーズの場合
- アルファプラ L
アルファプラ FⅡ
- 7〜10
点 - かなり床ずれになりやすい
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- ●マットレスの目安
- 体圧分散式マットレス
(静止型 厚さ10cm以上)
コンピューター制御
エアマットレスなど - ●アルファプラシリーズの場合
- アルファプラ FⅡ
アルファプラ ネオート
- 0
- (4)目安がついたら、次は動きやすさや相性で判断します
- 目安になるマットレスの中から、動きやすさや相性を見て選びましょう。 柔らかすぎると身体を動かしにくかったり、体位変換やポジショニングがしにくかったりします。 また、熟睡できないマットレスは睡眠不足を招き体力を消耗したり、認知症の周辺症状を進行させたりする恐れがあります。
- (5)1週間ほど「試し寝」をして判断しましょう
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- 「試し寝」をする時の判断材料
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- ●動きやすさ(マットレスの柔らかさ)
- 少しでも動ける方は柔らかすぎるマットレスを使用すると、筋肉が萎縮して運動能力が低下する恐れがあります。
- ●寝心地
- 熟睡できないと体力の消耗を招いたり、認知症の周辺症状が進行したりする恐れがあります。
- ●介護力
- 「かなり床ずれになりやすい」方で、少しでも自分で動ける方は静止型マットレス(ウレタン系など)+ポジショニングをお勧めします。 ただし、常時介護者がいない場合はエアマットレスのご使用をお勧めします。