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技術用語集 ゲル

【ゲル】

一般に高分子が架橋してネットワークを作り、網目構造になったものをゲルといいます。ゲルは流動性がなくなり、溶媒に溶解せず膨潤するだけです。架橋は共有結合、配位結合、水素結合などいくつかの形式があります。
網目構造になったゲルが水や有機溶媒を含んだ状態もゲルといい、それぞれヒドロゲル、オルガノゲルと呼びます。エアロゲル(またはキセロゲル)は水などの分散媒を乾燥させて作った多孔質の軽い材料で、食品としては寒天、豆腐、こんにゃく、ゼリー(jelly)なども水を含んだゲルの例です。
ゲル(gel)という言葉はラテン語のgelare(凍る、凍らせる)に由来します。
固まっているゲルに対して、流動性のある溶液の状態をゾル(sol、英語ではソル)といい、たとえば金属アルコキシドのような前駆体から溶液中でセラミックを合成する方法をゾルゲル法といいます。
1970年代に高吸水性高分子が発明されて、紙おむつなどの製品が出てきたことでヒドロゲルに対する注目が高まりました。また、1978年、田中豊一によってゲルの相転移現象が発見されたことで高分子ゲルの研究は大きく進展しました。
特にシリコーンのポリマーでは、シリコーンオイルが架橋したものをエラストマーと呼び、エラストマーに架橋していないシリコーンオイルが含まれていて柔らかくなった状態のものをゲルと呼ぶことがあります。シリコーンゲルは衝撃や振動吸収において優れた特性を示します。

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